70周年スペシャル企画

1965

昭和40年

2月

人材育成に力を入れ、
経営基盤となる
「円形経営管理システム」の導入

1963年、沖縄で初めての職場青年学級として拓南製鐵職場青年学級を開設。中卒および高卒の新入社員を対象に、約6ヵ月間にわたり週3回2時間ずつ勤務中に研修を実施し、講師には政府文教局職員と拓南製鐵(株)役職員があたりました。第7期生まで送り出した終了生は、拓伸会の中堅幹部として活躍し、人材育成の一環として大きな成果を挙げました。この時に行われた事例研究発表会などが、のちに一般社員、中堅社員、社長以下管理職の勉強会や、毎年旧正月に行う2泊3日の宿泊研修など、体系的な研修へとつながっていき、本格的な管理体制が確立されていきました。

そんな中、1965年4月、作業現場で重大労働災害が発生。緊急幹部会を招集し、事故の最善策を講ずるとともに、専任の安全管理者を任命。同時に安全衛生委員会を設置し、安全対策を強化。委員長には専務が就任し、各部署から委員が任命され、安全帽・安全靴・作業服などの着用に関する基本的な事項を定め、朝礼の実施・安全パトロール・作業環境の整備・安全点検制度の導入などによって労働災害の再発防止を徹底しました。また定期的に行われた管理職講座の中で、社員に積極的に働いてもらうためにはどうすればいいか、様々な経営手法を思案し1969年、基本的な考えとして、誠実に働き、創意工夫するほど、社員個々の利益につながる「円形経営管理システム」を考案しました。各部長に大幅に権限を委譲したほか、給与の一部を生産高に基づいて支給する生産手当制度など今でいう能力給を導入。社員の働く意欲向上につながり、組織の活性化に成功しました。